むくみ
むくみでお悩みのあなたへ
- 夕方になるとむくみを感じる
- 靴がきつくなってしまう
- 足が重くダルくなる
- 靴下のゴムの跡がしばらく消えない
- むくんだ所を指で押すと凹んだまま
むくみとは
体内に余分な水分や老廃物がたまってしまうことをむくみと言います。
血液中の水分(血漿)が血管の外に浸み出し、細胞間液として溜まった状態です。
本来であれば細胞間液は老廃物などと一緒に血管に戻り、静脈やリンパ管を通って排出されていきます。
しかし、血管やリンパ管の血の流れが悪い場合には血管内が満員状態で戻れず、そのまま残ってしまいます。
このような行き場を失った水分や老廃物が皮膚下に蓄積された状態をむくみといいます。
膨張した状態ですので、
- 朝起きると顔が腫れぼったくなってしまう
- 夕方になると足が太くなってしまう
- 膨らんだすねを押すと凹んだまま戻らない
となるのです。
むくみの原因
運動不足による筋力の低下
静脈の血液の循環は、筋肉によるポンプ機能で心臓に送り返すことで成り立っています。
特にふくらはぎは、足の血液を重力に逆らって心臓に送り返すという大変な仕事をしています。
筋肉によるポンプ機能が弱くなると血液が停滞してむくみとなります。
筋力の低下は血液循環の低下を招きます。
長時間同じ姿勢でいることが多い
立ち仕事、デスクワーク、特殊な作業など長時間同じ姿勢でいることが多い人がなりやすいです。
筋肉を硬くしたり、特定の部位を圧迫し続けて血管を圧迫し、血液循環を悪くするからです。
過度なダイエット
過度なダイエットは、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足したり、足の筋肉が衰えて筋力低下をまねき、血行が悪化することによってむくみがでます。
栄養素の偏り
偏った食事による塩分の摂り過ぎ、ビタミンやミネラル類やたんぱく質の不足はむくみを引き起こします。
体温調整機能の低下
エアコンを長時間使っていませんか?
温度変化が少ない環境下で長時間過ごすと、体温調整にかかわる自律神経の働きが鈍り、水分の代謝が滞ってむくみとなります。
冷え
冷えると血液循環が悪くなり、むくみが出ます。
自律神経の乱れ
ストレス、睡眠不足、不規則な生活、ホルモンバランスの変化などが自律神経を乱れさせます。
自律神経は血管の拡張や収縮を司っているので、血液循環を乱します。
女性特有の原因
女性は筋肉量が少ない
女性は男性より筋肉量が少ないので、むくみは女性が多くなりがちです。
筋肉によるポンプ機能によって血液を心臓に送り返して循環していますので、筋肉量の少なさはこの機能に影響します。
筋肉量の少ない人はむくみやすくなります。
妊娠中や生理中のホルモンバランスの乱れ
妊娠中は血液中の水分が増加するため、むくみが起きやすい状態です。
生理前には黄体ホルモンの分泌量が上昇し、この黄体ホルモンの血管拡張作用が全身の血管を開かせ、血流が停滞して水分が溜まりやすくなるのです。
身体の圧迫
姿勢によるもの
ずっと立ちっぱなし、座りっぱなし、変な姿勢でテレビやスマホを見続ける、こうした同じ姿勢をし続けることは、筋肉を硬くしたり特定の部位を圧迫し続けて、血液循環を悪くします。
着衣
サイズの合わない服、タイトな服、ベルトの締め付け過ぎも、特定の部位を圧迫し続けて血液循環を悪くしてしまいます。
筋肉等の硬さによるもの
筋肉が硬くなると筋肉は太く短くなります。
太くなった分、血管や神経が圧迫され、血液循環が悪くなってむくむだけでなく、痛みやしびれなどの症状も出ます。
これはコリと同じ状態で、常態化します。
当院の対処法
トリガーポイントセラピー
トリガーポイントとは筋肉の硬くなったコリのことで、押すと別の部位に痛みを飛ばす特性があります。
このコリ(トリガーポイント)を緩めることによって筋肉の緊張が解け、血管を拡張して、高ぶった交感神経(自律神経)を鎮めることによって不調を取り除きます。
コリを緩めるので、コリによる痛みの軽減や、関節等の可動域の拡大にも貢献します。
施術を受けた方からは、肩コリや腰痛、足の痛みも一緒に改善したとよく言われます。
顔や首、肩周りのむくみにも対応
むくみは足だけでなく、顔や首や肩の周りのむくみもあります。
肩や首にもトリガーポイントセラピーは有効ですので行いますが、この辺りには優しく擦る方法も有効です。
それぞれの部位に適した方法で対応していきます。
姿勢の改善
身体が曲がっていたり捻じれていては、血液やリンパ液がきれいに流れません。
姿勢の改善が必要な方には、普段自分でできる姿勢改善の方法をお教えしています。
セルフケア
当院では自分でできる簡単な体操にも力を入れています。
足腰のむくみには以下の2つがおススメの体操です。
股関節を回す
両手で片方の膝を持ちます。
回します。これだけです。
これは膝を回しているようですが、股関節を回しています。
速く回す必要はありません。
むしろゆっくり過ぎるくらいの方がいいです。
筋トレではなくストレッチをする感覚です。
ゆったり大きく、反対回しもしてみましょう。
股関節を回したり動かしたりする事で股関節だけでなくそこに関係する筋肉なども動かされます。
股関節を動かすと、太もも、腰、背中まで広い範囲が動かされます。
股関節周辺はリンパ節が多く集まる場所です。血液やリンパ液の流れを良くしましょう。
足首を回す
足首を回します。
普通に足首を回すだけです。
これも股関節と同じように速く回す必要はありません。
むしろゆっくり過ぎるくらいの方がいいです。
より効果を上げるコツは、スネやふくらはぎの筋肉も一緒にストレッチをするつもりで回します。
スネやふくらはぎの筋肉は足裏や足先までつながっています。
膝から足先まで広い範囲が動かされます。
ゆったりと大きく、反対にも回してみましょう。
反対回しも含めて5~10回、これを1日数回行ってください。
これだけでも改善の一助になるはずです。
この他にもいろいろとありますので、適宜お伝えしていきます。
注意:病気が原因のむくみ
むくみは医学用語では「浮腫(ふしゅ)」といいます。
むくみはその多くが病気ではありませんが、一部病気のものもありますので注意が必要です。
心臓、肝臓、腎臓などの病気による場合があります。
また、静脈性浮腫(下肢静脈瘤)、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)、リンパ浮腫、膠原病(リウマチ関連疾患)もむくみが出る特徴があります。
- 何日もむくみっぱなし
- 指で押した後の凹みが戻らない
- 血管にコブができている
- 細い血管が浮き出て見える
- 急な体重増加
- 顔やまぶたもむくんでいる
- 尿が出にくい、量が少ない、回数が少ない
などがある場合は病気の可能性があります。
病気が原因の場合は、その病気を治さないといつまでもむくみは改善されません。
早めに病院で診てもらいましょう。