腰方形筋

- update更新日 : 2025年07月15日
folder筋肉の解説

腰方形筋(ようほうけいきん)は、腰部(腰の奥)に位置する深部の筋肉で、体幹の安定や姿勢の維持にとても重要な役割を果たします。

腰痛の原因になっていることが多く、実際に腰痛の人はもちろん、そうでない方も硬くなっていることが多い筋肉です。

 

腰方形筋について

どこにある筋肉なのか?

図の左側が腰方形筋です。

腰方形筋 大腰筋 腸骨筋

 

起始(始まりの部分)

腸骨稜(ちょうこつりょう)…骨盤の後上部

停止(終わりの部分)

第12肋骨(最下部の肋骨)

腰椎の横突起(L1~L4)

 

腰椎と骨盤の間を結ぶように斜めに走行し、体の側面の深部にあります。

その名の通り方形(四角形)です。

少し奥にあるので押圧しにくい筋肉でもあります。

 

働き(作用)

片側が収縮した場合

体幹の側屈(横に曲げる動き)

例:右の腰方形筋が収縮 → 体幹を右に傾ける

両側が同時に収縮した場合

体幹の伸展(反らす動き)

体幹の安定化(姿勢保持)

呼吸の補助(第12肋骨を引き下げて呼気を助ける)

 

よく起こる不具合

腰痛の原因筋の一つ

長時間の座位や中腰姿勢で筋肉が緊張・硬直

筋膜性腰痛、慢性腰痛の原因になることがある

 

トリガーポイント(痛みの引き金点)

腰方形筋のトリガーポイントは、臀部や腰背部に関連痛を引き起こすことがある

 

押圧による施術

硬くなった腰方形筋を緩める為、指で押圧します。

筋肉シリーズ 腰方形筋の解説

中央の背骨から外れ、少し外側にあります。

背骨には脊柱起立筋という筋肉群が腰方形筋の上(表層側)を覆っている状態なので、それを避けて奥にある腰方形筋を押圧します。

習得するのに多少時間がかかりますが、効果が高く、腰痛の方には必須の手技です。

 

実際に押圧すると、痛みの他に重だるさを感じます。

また、トリガーポイントに当たると関連痛という離れた場所に痛みが飛ぶ現象が、臀部や腰背部に感じられることがあります。

「痛みが治まった」「動けるようになった」と喜ばれることが多い筋肉です。