菱形筋

folder筋肉の解説

菱形筋(りょうけいきん)は、背中の上部中央にあり、表層から少し奥にある筋肉です。

肩甲骨(けんこうこつ)の動きと安定に関わる筋肉です。

 

菱形筋について

どこにある筋肉なのか?

図のとおり、背骨と肩甲骨をつないでいる筋肉です。

菱形筋の図

菱形筋は肩甲骨と背骨をつないでおり、「小菱形筋」と「大菱形筋」の2つの筋肉で構成されています。

 

小菱形筋(しょうりょうけいきん)

起始(始まりの部分)

第6〜第7頚椎の棘突起

停止(終わりの部分)

肩甲骨の内側縁(上部)

 

大菱形筋(だいりょうけいきん)

起始(始まりの部分)

第1〜第4胸椎の棘突起

停止(終わりの部分)

肩甲骨の内側縁(下部)

 

働き(作用)

  • 肩甲骨を内側(背骨側)に引く(内転)
  • 肩甲骨を上に引き上げる(挙上)
  • 肩甲骨を胸郭に引き寄せ、安定させる(固定)

腕を引く動作(懸垂、ローイングなど)や姿勢保持(猫背防止)に大きく関与します。

 

よく起こる不具合

肩こり:長時間の悪い姿勢で菱形筋が緊張しやすくなる

姿勢不良:菱形筋が弱まると、猫背や巻き肩になりやすい

肩甲骨の不安定性:筋力低下やバランス不良で肩関節にも影響する

 

トリガーポイント(痛みの引き金点)

関連痛が出るのはその場のみで、離れた箇所に飛ばない。

 

押圧による施術

硬くなった菱形筋を緩める為、指や肘で押圧します。

肩甲骨の間を肘で押圧

 

肩甲骨の間を指で押圧

背骨と肩甲骨の間にあります。

菱形筋より表層には僧帽筋という筋肉が覆っている状態なので、ある程度強く押さないと圧が届きません。

僧帽筋 菱形筋 肩甲挙筋 棘上筋 図

押圧により硬くなった菱形筋が緩むと、肩甲骨の動きがよくなります。

肩甲骨に動きがつくことで、

  • 肩コリの緩和
  • 肩や腕の動きの改善
  • 良好な姿勢の維持

等に貢献します。